関門トンネル通行料金、2045年まで20年延長―老朽化対応のため継続徴収を決定

国土交通省は2025年7月29日、「日本道路公団等の民営化に伴う経過措置及び関係政令の整備等に関する政令」の一部を改正する政令を閣議決定したと発表し、関門トンネルの車両通行料金の徴収期限を2045年9月30日まで延長することを正式に決定しました。これは、現在の期限である2025年9月30日から20年間の延長となります。
関門トンネルとは
1958年に開通した関門トンネル(山口県下関市~福岡県北九州市)は、本州と九州を結ぶ重要な交通インフラです。構造が特殊で維持管理費が高額であることなどから、「維持管理有料道路」に指定され、債務償還後も通行料の徴収が認められています。
「維持管理有料道路」とは、通常、有料道路は料金徴収期間が終了すると無料で開放されますが、「道路管理者がその道路の維持や修繕工事を行うことが著しく困難または不適当である」と認められる場合には、徴収期間が過ぎた後も引き続き料金を徴収し、管理を続けることができる制度です。この制度は、道路の安全な維持や修繕に必要な費用を安定的に確保するために設けられています。
道路公団が民営化されたことを受けて、2005年からは西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)が管理しており、政令により料金の徴収期限は今年の9月30日までと定められていました。
徴収期限延長の背景
関門トンネルは開通から60年以上が経過し、老朽化が深刻化しています。特に構造物の劣化が進み、今後は大規模な修繕や更新が避けられない状況です。そのため、政府は料金徴収を2045年まで継続することで、安定した財源を確保し、維持管理と安全対策を確実に行うとしています。
今後の維持管理体制
この政令改正に先立ち、NEXCO西日本が設置した有識者検討会では、「利用者負担を継続し、設備更新などで長期的な安全性を確保する必要がある」と提言されており、国土交通大臣の許可のもとで債務返済後も料金徴収を続ける「維持管理有料道路」としての運営が今後も継続されることとなります。
老朽化と高コスト構造に対応するため、利用者負担(有料道路制度)の継続や将来的な料金見直しの可能性などが議論されており、限られた財源内で機能を維持しつつ、段階的な景観や機能向上も検討されています。
改正政令は2025年8月1日に施行され、関門トンネルの通行料金制度は2045年9月30日まで延長されることになります。今回の延長により、安全な運営が維持され、利用者にも長期的に安定したサービスが提供される見込みです。
引用:国土交通省
https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001967.html